ロードバイク

自転車保険の義務化を正しく理解すれば保険料が減らせる理由を説明します!

最近は交通事故の中でも、自転車が加害者となる事故が増加しています。こうした流れを受け、各自治体では自転車保険の義務化が進んでいます。

でもその中身をよく見てみると、義務化されている保険は「自転車保険」ではなく「個人賠償責任保険」です。自分が加入している保険の内容を確認せずに「自転車保険」に入ってしまうと、無駄な保険料を払うことになるかもしれません。

自転車事故で最高9500万円の賠償命令も!全国各地で「自転車保険」が義務化

「自転車による交通事故は交通事故全体のどれぐらいの割合で起きているのか(2019年時点最新版)」より

上のグラフは交通事故と自転車交通事故の発生件数の推移です。交通事故も自転車交通事故も件数としては減少しています。しかし2016年以降、交通事故全体に占める自転車交通事故の件数比率は増加傾向にあります。

自転車は非常に身近な乗り物ですが、一歩間違えば人の命を奪ってしまうかもしれない危険性のある乗り物です。加害者になってしまった場合、9500万円という高額な賠償金を支払わなければならなくなったケースもあります。

このように自転車側が加害者になるケースが増えたことを受け、各自治体で「自転車保険の義務化」が進んでいます。

自転車保険の加入を義務付けている主な自治体/au損保調べ

上記の通り、2019年10月時点で22の自治体が自転車保険の加入を「義務」または「努力義務」としています。

じゃあ義務化された自治体に住んでいる場合、「自転車に乗るには自転車保険に入らないといけないの?」と思うかもしれないですが、実はそうではないんです。

義務化されているのは「個人賠償責任保険」

こちらの記事でファイナンシャルプランナーの前野彩さんが述べられている通り、義務化されているのは「個人賠償責任保険」であり、「自転車保険」ではないのです。

例えば大阪府の条例には以下のことが書かれており、加入が義務付けられているのは「自転車保険」ではなく、「個人賠償責任保険」であることがわかります。

第十二条 自転車利用者は、自転車損害賠償保険等(自転車の利用に係る交通事故により生じた他人の生命又は身体の被害に係る損害を填補することができる保険又は共済をいう。以下同じ。)に加入しなければならない。ただし、当該自転車利用者以外の者により、当該自転車の利用に係る自転車損害賠償保険等に加入しているときは、この限りでない。」
(「大阪府自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」(大阪府自転車条例)」より)

それに気づかず、「自転車保険の義務化」という言葉だけを捉え、一般的な自転車保険に加入してしまうと、補償内容が重複してしまい、無駄な保険料を支払ってしまうことになるかもしれません。

自分が入っている保険の中で賠償責任保険の特約が既に含まれていないか、チェックしましょう。

必要な補償を見極めて、保険料を節約

自転車保険とは?

一般的な自転車保険は、自転車運転中に相手にケガを負わせてしまった場合の損害賠償に備える「個人賠償責任保険」と自分のケガや入院・通院に備える「傷害保険」がセットになった商品です。

ですが賠償責任保険は自転車保険でなくとも、火災保険や自動車保険の特約として付帯されている場合が多いです。

つまり「自転車保険」という名前が付いた保険に入らなくても、既に賠償責任保険に入っている可能性があります。

例えば我が家が入っている火災保険である、日新火災の「お部屋を借りるときの保険」は、補償内容に1億円の個人賠償責任保険が含まれており、対象は本人だけでなく、配偶者や生計を共にする同居の親族も含まれます。

また公的な医療保障である健康保険がありますので、ある程度の貯蓄があれば傷害保険に加入する必要はないかもしれません。更に補償が必要であっても、医療保険でカバーされている場合があります。

「個人賠償責任保険」と「自転車保険」の保険料を比較

自転車で事故を起こした際の賠償金を補填してくれる、いくつかの個人賠償責任保険と自転車保険の保険料と補償内容を比較します。

個人賠償責任保険

楽天損保/個人賠償責任プラン
  • 保険料:年払 1,380円、月払 120円
  • 個人賠償責任:1億円
  • 傷害死亡・後遺障害:最大100万円
  • 被保険者:家族(本人、配偶者、同居の親族および別居の未婚の子まで対象)

こちらの保険は個人賠償責任と死亡・後遺障害に対する補償のみが付いたシンプルなものになります。保険料はわずか1,380円/年です。

楽天銀行の口座を持っていないと加入できないという制約はありますが、楽天銀行口座はほぼ誰でも開設することができますので、実質的な制約は無いと言っていいでしょう。

自分に対する補償は必要無い、相手に対する補償があれば充分という方は、この保険を選べば保険料を非常に安く抑えることができます。

加入者本人の他、配偶者や同居の親族、別居の未婚の子まで被保険者にすることができるので、子供などが事故を起こしたとしても、金銭的な面では安心ですね。

損保ジャパン日本興亜/JCBトッピング保険(日常生活賠償プラン)
  • 保険料:月払い 150円(年間 1,800円)
  • 個人賠償責任:1億円
  • 死亡・後遺障害:最大100万円(交通事故のみ)
  • 被保険者:家族(本人、配偶者、同居の親族および別居の未婚の子)(死亡・後遺障害は本人のみ)

こちらの保険はJCBカードを持っていれば加入することができます。

先程の楽天損保の個人賠償責任プランとほぼ似たような内容ですが、保険料は150円/月(1,800円/年)と若干高くなっています。死亡・後遺障害に対する補償が交通事故のみ、本人のみとなっており、やや補償内容が狭くなっていますので、楽天銀行の口座を作りたくない、という方でもなければ、楽天損保の個人賠償責任プランのほうがお得でしょう。

自転車保険

楽天損保/サイクルアシスト
  • 保険料:2,670円
  • 賠償責任:1億円
  • 死亡・後遺障害:250万円
  • 入院保険金月額:2,500円
  • 手術保険金:入院中 25,000円、入院以外 12,500円
  • 被保険者:家族(本人、配偶者、同居の親族および別居の未婚の子まで対象)

こちらの保険は賠償責任、死亡・後遺障害の他に、入院や手術に対する保険が付いています。その分、保険料は個人賠償責任プランに比べると高くなっています。

相手に対する補償だけでなく、自分に対する補償も付けたいという方は、こちらを選ぶと良いでしょう。

au損保/Bycle
  • 保険料:年払 3,920円、月払 360円(本人のみ補償の場合)
  • 賠償責任:2億円
  • 死亡・後遺障害:250万円(*1)
  • 入院保険金:入院1日につき4,000円(*1)
  • 手術保険金 2万円または4万円(*1)
  • 自転車ロードサービス(24時間365日対応、50kmまで)
  • 被保険者:本人のみ(*1)自転車事故の場合は2倍

こちらのBycleはサイクルアシストに比べると保険料が高くなっていますが、その分賠償責任や入院保険金などの補償が手厚くなっています。

また自転車ロードサービスが付いているのもうれしいところ。ロードバイクは数10km先まで遠出することも普通にありますからね。走らなくなったロードバイクを置いて帰るわけにはいきませんが、とりあえず自転車さえ運んで貰えば、あとは電車や公共交通機関などで帰宅することができます。

上記の保険料は被保険者を「本人のみ」にした場合ですが、これより保険料を上げれば、家族や親族を補償の対象に入れることもできます。

補償の範囲を広げるほど、保険料は高くなる

上記のように、補償の範囲を広げるほど保険料は高くなっていきます。

まずは自分が加入している自動車保険や火災保険の特約で個人賠償責任保険が付帯されていないかをチェックしてみましょう。既に特約があれば、追加の保険料は必要無くなります。

特約が付帯されていなければ、まずは個人賠償責任保険を検討しましょう。その上のケガや入院に対する補償を手厚くしたければ、自転車保険の加入を検討しましょう。

義務化されていなくても個人賠償責任保険には入っておいたほうが良い

義務化されていない自治体に住んでいたとしても自転車に乗る場合は個人賠償責任保険に入っておいたほうが良いと思います。

私は趣味でロードバイクに乗っていますが、前を見ずにスマホの画面ばかり見て歩いている人や自転車が止まってくれるだろうと赤信号でも突っ込んでくる歩行者が多くいます。

それでも歩行者と事故を起こせば、自転車の過失がゼロになることはないでしょう。相手に怪我をさせ、高額の損害賠償を請求される可能性は十分にあります。そんなときにせめて経済的な負担だけでも軽減させるため、個人賠償責任保険には入っておいたほうが良いでしょう。

それに個人賠償責任保険の補償範囲は自転車だけに留まりません。

我が家にはまだ小さい子供が二人いますが、共に非常にやんちゃで手を焼いています。そんな子供が起こしそうな事と言えば以下のようなものが考えられます。

  • お店の商品を触って壊してしまった
  • 友達を叩いてケガをさせてしまった
  • 友達のメガネやかばんを壊してしまった

こんな日常生活で起こしてしまった事故やケガに対しても個人賠償責任保険は補償してくれます。

補償範囲の広さの割に非常に安い保険料である個人賠償責任保険。ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

  • 自転車保険が義務化されても、個人賠償責任保険に入ることで保険料を減らせる
  • 「自転車保険の義務化」と言っても、実際に義務化されているのは個人賠償責任保険
  • 自転車保険に入らなくても、既に火災保険や自動車保険で個人賠償責任保険に入っている場合がある
  • 義務化されていなくても、個人賠償責任保険には入っておいたほうが良い
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おってぃ
おってぃ
30代後半、2児の子を持つ夫婦共働き家庭のパパです。ダイエットを目的に始めたロードバイクが今では趣味になり、楽しみながら続けています。

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